不妊症

不妊鍼灸ネットワーク研修会 東京

9月は行事が目白押しで、、時系列がめちゃくちゃですが書いてみたいと思います。

9月22日(日)は、、、世間様では三連休の中日。
その前の15,16の台風の連休とは大違いの良い天気。
行楽日和とももうします(^^;

さて東京・渋谷で不妊鍼灸ネットワークの研修会に行ってきました。

今回はネットワーク初の外部講師2名。しかも名を明かせばその道の方は誰でも知っている、というお二方。

患者さんとのコミュニケーション力を磨くソフト面、最新の生殖医療を学ぶというハード面、そして鍼灸技術を学ぶという、とてもバランスの良い三位一体の研修でした。

研修1 NPO法人Fine理事長 松本亜樹子先生

NPO法人Fine 現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会 http://j-fine.jp/

(内容)
1)Fineの活動、不妊当事者のアンケート結果について
2)明日からの臨床に役立つコーチングセミナー
3)患者様とのコミュニケーションスキルアップに向けて



研修1の松本先生のご講演は、患者さんとのより良いコミュニケーション力を磨くというテーマでした。
(未妊・不妊)患者さん一人一人の事情を良く傾聴し、術者の一人よがりにならないように、と自戒して聴かせて頂きました。
(治療の終末。。。という言葉が出たときは、いろいろ思い出すこともありました)

今後は不妊カップルを支えるFineを、われわれ治療家が支える必要も感じました。


研修2 山王病院リプロダクションセンター・国際医療福祉大学大学院
    生殖補助医療胚培養分野 講師 猪鼻達仁先生




(内容)
1)胚培養法と胚評価の実際
2)卵細胞質内精子注入法の実際
3)胚移植の準備、胚凍結保存・AHAの実際

研修2の猪鼻先生のご講演は、まさに最先端医療の一端に触れたお話でした。
神の領域を職業とされる猪鼻先生の講演では、終わりに高度な質問が相次ぎました。

私からは『変成卵子』について質問させて頂きました。



研修3 講師 アキュラ鍼灸院院長 徐大兼先生

(内容)
アキュラ ファティリティーメソッド(ACURA Fertility Method)について



研修3の徐先生の実技は、YNSAを軸にした不妊治療の本治法でした。

様々な治療法がある中、個人的には早発閉経や低反応卵巣などの症例に追試してみたいと思いました。




研修参加者全員と、講師の先生方との記念写真です。
遠くは北海道・旭川、九州・鹿児島からも参加されています。

不妊症治療のエキスパートとして、患者さんを支える人間力とコミュニケーション力を学び、日本最先端の胚培養技術の医学的知見も学び、鍼灸の技術も学ぶといった、実に贅沢な内容の研修となりました。



Fine理事長の松本先生(左) 岩手県北上市で開業しているラプレ鍼灸院(不妊鍼灸ネットワーク会員)の石川先生と記念撮影させていただきました。

石川先生は盛岡市からほど近い、北上市で開業されていますが、本当に勉強熱心です。今年3月に郡山市で不妊症の講義を2回させていただいたとき、2回とも参加され、そのごご自身の治療に活かして立て続けに数例の成妊娠功例を得たそうです。

ラプレ鍼灸院 http://lapule-hariq.com/




研修が終わり、お楽しみの懇親会。
アキュラ鍼灸院からほど近いイタリアンレストランでの楽しい会食でした。

復活!子宝草

患者様から頂いて、、、一応、大切に育てていたはずの、、、、、子宝草でしたが、、なぜかしおれてしまいました。

自宅に持ち帰り土を交換し、日の当たるところに放置しておいたら見事に復活!

千葉で講義してきました

6月9日(日)は、千葉県鍼灸師会のお招きで生涯研修会の講義をしてきました。



内容は、不妊症、特に体外受精などを受けている患者さんへの治療の対応などでした。

最近、当院へは自然妊娠を目指すプリママさんより、体外授精での成功率を上げたいためにいらっしゃる方が多くなりました。

・妊孕性を向上させる基本治療
・子宮内膜の状態を改善させるための治療
・採卵などで、よりよい質の卵を得るための治療

以上についてお話しさせて頂きました。

妊孕性の向上については、テレビなどに良く出ていらっしゃる大家族・石田さんを例に挙げ、なぜ授かるところには授かるのか、とお話ししました。

石田さんご一家には9人のお子さんがいらっしゃいますが、上の子と下の子はだいたい2歳違いです。

妊娠が1回で10ヶ月、授乳すれば約1年くらいは月経が停止する(排卵も停止する)と言うことになります。

・無駄な排卵はしていない(卵原細胞の温存)
・月経の回数が少ない(子宮内膜症罹患の確率が少ない=免疫的に妊娠しやすい)

以上が『授かりやすい』ことに繋がるのではないかと考えています。

子宮内膜症については、軽症ほど生理活性(免疫の過剰)が強くなり、たとえば着床障害の原因にもなりますし、卵管の運動性が落ちて(ピックアップ障害)、自然妊娠もしにくくなると言われています。

子宮内膜症ですよ、と診断された患者さんばかりではなく、長く不妊であれば子宮内膜症体質を視野に入れた基礎治療は、自然妊娠ばかりではなく体外授精などを行う患者さんにも必須であると考えます。

この日の講義時間実技も含めて2時間でした。

16日の仙台のセミナーは座学+実技で4時間ありますので、もっと内容の濃いお話をしたいと思います。