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バイクメンテ 職人たち

梅雨のような天気が続き、晴れたと思ったらすぐ雨。蒸し暑く、時には肌寒い、そんなある日の日曜日の午後、友人宅に集まってバイクのメンテなんかを行ったりしてました。

登場人物(1)
 バイク屋さんではありません(笑) 毎度メンテでお世話になっている、メカニックのM君。バイク好きも末期症状を呈し、現在RZ350Rをレストア中。愛車は、カワサキZZR1100、ヤマハRZ250RR,ホンダ・ディグリー250、スズキ・シュート50、他にレストア中のヤマハ・HT90、ヤマハ・XZ400D、部品取りにヤマハ・RZ250R。他に現在レストア中のRZ350R。
 メンテ会はいつもM君宅のガレージで行っておりますが設備がすごい。写真はサンドブラストでマスターシリンダーやキャブレターを研磨しているところ。サンドブラストの他、コンプレッサーが2台、そのほかもろもろの特殊工具がずらり。ないものは、タイヤチェンジャーとバランサー、油圧プレスくらいかもしれません。
 M君は大学も工学部出身で、精密機械を作る会社に勤めています。性格上からもとても緻密で正確な仕事を得意としています。4連キャブレターのオーバーホール、同調やサスペンションの分解清掃などなど、大変お世話になっています。
 ただいま首の調子が悪く、当院でメンテ中です。ツナギでなく暑いときにはTシャツで作業しますが、そういうときはTシャツの下に湿布を貼っているのが透けて見えます(ちょっぴり悲壮感が漂います)

登場人物(2)
 水道設備屋さんが本業のK君。前述のM君同様、高校からの同級生でもあります。K君とは白河高校時代では弓道部で3年間一緒。彼はインターハイ(静岡)やら国体(島根国体)出場の猛者ですが、弓道というメンタル・スポーツからは想像もできないような大雑把な性格で、、というと聞こえが悪いですが、細かいことは気にしない、そして大意を酌み取るというナイスガイです。
 緻密・正確なM君に対し、こちらはチカラワザが身上。。。ナメてしまって外せない、どうしようもないボルトや、固くて硬くて、、どうしても回らないネジを回したり、切った、ねじった、溶かした、、どっちかというと破壊系が得意で、『人間プライヤー』の異名もあります。そんな特技のため重宝され、難儀しているときには電話一本ですぐ来てくれる強力無比な助っ人。まるでマグマ大使(古いですね〜)のような友人。三種の神器はプライヤー、サンダー、モンキーです。
 写真は錆びて穴が明いたRZの燃料タンクを溶接しているK君。荒っぽい仕事が似合うK君ですが、仕上げはなかなかのものです。(今回は溶接できなかったですが)

登場人物(3)
 M君宅愛犬のH君です。性別♂ ほか出生などは不明。年式はけっこう古くすでに老犬の部類に入ります。動物好きなM家に来てからは家族からかわいがられ、大変幸福なワン公だと思いますが、、、、もし人間語を話せたら、、、『Mがよぉ、、またバイクじりしててぇ、、排ガスやら変なケミカルの刺激臭でよぉ、、、参ってるわけよぉ、、、』と言ったか言わずか?
 もともと寒いところの犬のDNAが入っているのか、このフサフサの毛の量。もしかしたらオーバーヒート対策が必要かも知れません。
 犬小屋はガレージの前にあって車やバイクを守ってくれています。けっこうコワモテですが、毎度M君宅に通っていて、先日私も目出度く『お尻の匂いを嗅いでいただいた』ようで、あまり吠えられなくなりました。M君によると犬が相手の尻の匂いを嗅ぐと、お友達として認識した、と言うことらしいです。ホンマかいな?(汗)

さて、、我がバイクも寄る歳波に勝てず、細かいところにサビが浮いたりしてきまして、見苦しいので今回はホイールの塗装を行うことにしました。

ホイールを塗装する場合、塗装屋さんで焼き付け塗装(粉体塗装)するのがふつうですが、手配など面倒なので自分で塗装することにしました。

塗装する前に、塗ってはまずいブレーキのディスク・ローターを外すのですが、取り付けているボルトが硬くてこれがなかなか外れません。
簡単に外れたり、ボルトが弛んではまずいので、ゆるみ防止にロック剤という嫌気性の一種の接着剤でロックされています。

バーナーで炙り(ロック剤は熱に弱い)、6ミリの六角ソケットで外しましたが、、2本ナメてしまいまして(滝汗)どうにもならない状態に陥りました。

日曜になってM君宅に泣き込んだのですが、M君もお手上げ。
『Kを呼ぶか・・・』
こういう時のK君は本当に頼りになります。
『マグマ大使〜 マグマ大使〜 助けて〜♪』と呼ぶと、とりあえず県外にでもいない限りはすぐに駆けつけてくれます。

 今回はK君も手こずっていて、サンダーで削って角を作り、満身の力を込めてもプライヤーではボルトは抜けません。
 そこで第二弾の必殺技です。サンダーでボルトの頭を削って飛ばし、ローターをはずした後プライヤーで残ったボルトを抜こうというもの。
 盛大に火花が散ります。



 見事にボルトの頭が削り取られ、ここでプライヤーで残ったボルト本体を抜きます。『三瓶〜やってみるか?』とプライヤーを渡されましたが、私の力では全く弛まず。結局K君に抜いてもらいます。
 鍼灸師って、鍼しか握らないから何やってもダメですね(涙)



 無事にボルトも抜けまして、M君がボルトの穴をタップでさらい、綺麗にしてるところです。こういう細かい仕事はM君ならではのもの。



その後、無事にホイールを持ち帰り、自宅のベランダで塗装しました(写真はあとで・・・)