個別表示

多発性円形脱毛症?の症例(初診時〜経過)

今年1月12日よりボランティアの方に協力して頂いて臨床研究している症例を紹介します。

・症例 44歳 男性
・発症 平成22年8月(脱毛歴5ヶ月)

頭部に点々とできた五百円玉硬貨大の脱毛が頭部全域に広がり、当院初診時には脱毛面積はおよそ頭部の40%程度に広がっていました。

治療は週に2〜3回行い、治療後28日目(治療12回)の経過を紹介します。


(初診時 平成23年1月12日)
 
    ↓    ↓

(治療12回時 平成23年2月8日)


(初診時 平成23年1月12日)

    ↓    ↓


(治療12回時 平成23年2月8日


脱毛の形状からすると全頭型や汎発性にならぶ悪性度の高い蛇行状脱毛症にも思えますが、資料が少なく判断はできませんでした。また患者さんも医師からの詳しい説明がなかったと言うことで、詳しい分類は不明でした。もしかしたら脱毛範囲の広い多発性円形脱毛なのかも知れません。
(脱毛面積が50%以上あった場合の成人の回復率はわずか3.7%とも言われています)

脱毛範囲からすると放置していての完全な自然治癒は難しい症例だと思われました。
詳しくは省きますが、実際にこの患者さんは専門医での治療も行われていたそうですが、効果は芳しくなく、当院での鍼灸治療を希望されて来院されました。

この経過からすれば数ヶ月で満足な効果を持って治療を終了できると考えています。

この患者さんでの治療を一言で紹介すれば、『誰にでもできる、誰でも追試して効果を確認できる』治療法です。

この患者さんに協力して頂いての治療法、詳しい経過はは、来年度三重県四日市市で開催される全日本鍼灸学会で発表したいと考えています。

今年6月に茨城県つくば市で開催される第60回全日本鍼灸学会では別の重症な円形脱毛症の症例を演題登録しました。(審査が通れば、発表の機会を与えて頂けます)