福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
6月9日(日)は、千葉県鍼灸師会のお招きで生涯研修会の講義をしてきました。
内容は、不妊症、特に体外受精などを受けている患者さんへの治療の対応などでした。
最近、当院へは自然妊娠を目指すプリママさんより、体外授精での成功率を上げたいためにいらっしゃる方が多くなりました。
・妊孕性を向上させる基本治療
・子宮内膜の状態を改善させるための治療
・採卵などで、よりよい質の卵を得るための治療
以上についてお話しさせて頂きました。
妊孕性の向上については、テレビなどに良く出ていらっしゃる大家族・石田さんを例に挙げ、なぜ授かるところには授かるのか、とお話ししました。
石田さんご一家には9人のお子さんがいらっしゃいますが、上の子と下の子はだいたい2歳違いです。
妊娠が1回で10ヶ月、授乳すれば約1年くらいは月経が停止する(排卵も停止する)と言うことになります。
・無駄な排卵はしていない(卵原細胞の温存)
・月経の回数が少ない(子宮内膜症罹患の確率が少ない=免疫的に妊娠しやすい)
以上が『授かりやすい』ことに繋がるのではないかと考えています。
子宮内膜症については、軽症ほど生理活性(免疫の過剰)が強くなり、たとえば着床障害の原因にもなりますし、卵管の運動性が落ちて(ピックアップ障害)、自然妊娠もしにくくなると言われています。
子宮内膜症ですよ、と診断された患者さんばかりではなく、長く不妊であれば子宮内膜症体質を視野に入れた基礎治療は、自然妊娠ばかりではなく体外授精などを行う患者さんにも必須であると考えます。
この日の講義時間実技も含めて2時間でした。
16日の仙台のセミナーは座学+実技で4時間ありますので、もっと内容の濃いお話をしたいと思います。