No.165の記事

冬の夜空

仕事から帰って家につき、車を降りたところで見上げた夜空は満天の星空です。

東の空には、この冬初めて見るオリオン座。
乱暴ゆえに、狩猟の神アルテミスに憎まれ、毒サソリを使って殺されてしまったオリオン。

きっと、夏の星座であるサソリ座がいなくなり、安心して出てきたのでしょう。

冬の夜空はギリシャ神話の絵巻物のようです
オリオンの振りかざす棍棒の先には、大神ゼウスの化身の雄牛座。牡牛座の肩のあたりにはプレアデス星団(日本名は“すばる”)が見えます。

すばる(プレアデス星団)は、ごく小さな北斗七星のようなかたまった小さな星の集まりです。

その後方から物語が始まります。

エチオピア王のケフェウス座、その妻で美しく傲慢なカシオペア王女。カシオペア座はいすに座った王女が逆さにつるされた形で夜空に見えますが、これは王女が傲慢ゆえに憎まれたから逆さにされた、と言われています。
まるで天界のイジメみたいなものですね。

ケフェウス王とカシオペア王女の間には、美しいアンドロメダ姫がいました。しかし母親カシオペア王女の傲慢さのため、海岸に繋がれて海獣クジラに呑まれそうになっていました。

今まさにクジラに呑まれそうになっていたところを、天馬ペガススにまたがった勇者ペルセウスがたまたま通りかかり、助けます。

ペルセウスは、ついさっき倒してきたばかりの妖怪メデューサの頭を使って海獣クジラを石に変え、海中に沈めたのでした。

メデューサの頭、と言えば肝硬変の時に現れる腹壁静脈の怒張ですが、生理学だったか病理学だったか、学生の頃習ったのを思い出します。

もっと寒くなれば、オリオンや牡牛座も天頂付近に現れることでしょう。

寒さにじっと耐え、冬の澄み切った夜空を眺めるのもいいものです。