No.199の記事

夜泣きの小児鍼

昨日はやや遠いところから夜泣きを訴えて1歳少々の女の子が母親とまだ若いお婆ちゃんに連れられて来院しました。

夜泣きは昨年の11月ぐらいから。
夜寝ていると泣き出して、大騒ぎしてしまい、ご夫婦揃って共稼ぎなので安眠できなくてとても辛い、とのことでした。

夜泣きは脳や神経が急に発達する1歳前後から多くなってきます。
小児神経症とも言われることがありますが、大人の神経症とは少々違うところもあります。

感受性の高くなって来た頃に発症するこの症状は、ご両親にとっては大変心配する事が多いようです。

しかしながら、脳や神経の発達が著しいお子さまに多く、視覚や聴覚、味覚や触覚などによって脳に入り込んだ刺激を発達中の脳が上手に処理できなくなって起こる一時的な症状ですので、心配はご無用です。

先代の院長時代から小児鍼治療を受けたお子さまの成長を成人になるまで見てきたケースも多数ありますが、こういった夜泣きや疳の虫を起こす乳幼児の場合、成長に従って利発なお子様に育つことが多いように感じています。

あまり近くない所からの通院ですので、治療は週に一回。夜泣きは、上記のような事からあまり心配することもなく、むしろ赤飯を炊いて歓迎するべきくらいものだ(大げさですが)、、と説明しました。

また昼間はお婆ちゃんが子守をされているとのことで、代用治療として自宅でできるティスプーンを使ったスキンタッチを指導させて頂きました。

ローラー鍼を使って皮膚を擦過する小児鍼は非常に刺激も弱く、赤ちゃんにとっては心地の良いものだと思います。この弱い刺激は赤ちゃんストレスを緩和し、神経のいらつきを解消する働きがあります。

カーテンで仕切られた隣のベッドで治療や病状の説明を聞いていた腰下肢痛で常連のSさん、、、、赤ちゃんとお母さん、お婆ちゃんの親子三代が帰られてからぼそっと一言・・・。

そうですか、夜泣きは頭が良くなるおしるしなんですね・・・(しばし沈黙)・・・そういえばうちの息子、夜泣きしない、手のかからない赤ん坊だったなぁ・・・納得しました・・・
ご謙遜だと思いますが(汗)、いつもちらっと面白いお話しをされて雰囲気を和らげる治療室のムードメーカーさんです。

福島県鍼灸師会会員の先生方は、スキンタッチ指導員講習会を受講された先生も多く、夜泣きや疳の虫でお悩みの保護者の方はぜひご相談ください。もちろん、私も受講しています。
(左のメニューの『治療院紹介』をご参照ください)