No.700の記事

成田航空博物館へ(2)

だいぶ不妊症について書きましたので、この話題は一休みします。

成田航空博物館での、DC-8のシミュレータ操縦に話題は戻ります。



朝10時半からのフライトで、機体はノースウエストでした。JALのDC-8は、ビートルズが来日した際に乗ってきた飛行機として有名です。

機長席や副操縦士席もすでに押さえてあったので、のんびりゆるゆるとシミュレーターに向かうと、カブスカウトの集団が賑やかに搭乗を待ってます。

引率していたボーイスカウトの男性が・・・
『ゲームとは違うんだぞ〜 難しいんだぞ〜 ヘタすると落ちるんだから。。。』と子供たちに説明しています。

うんそうだ、、墜落すると恥ずかしいから、実は3日前からプレステの『ジェットでGO!』で練習をしていたのは秘密なのだ(笑)

待っている子供たちは、この中から機長や副操縦士が選ばれると思っていたようなのですが・・・今日は大人も子供も関係ないのです。。。人生はサバイバル・・・ブン捕ったキャプテンシートは渡しません。



係の人から簡単に説明を受けて、まずはタキシング(地上滑走)。
4発機だから4つ一列に並んでいるかなり重いスラストレバーをほんの少し前に押します。

ここで係の人が後ろから乗り出し・・・
『あ、そんなに押さなくて良いです。。少し戻して・・・』とあわてて制止します。

離陸前は操縦桿ではなくて、左側にある地上滑走用の小さなステアリングを操作します。
機体が滑り出すと、路面からのショックがシートに伝わります。当然ですが窓の外の景色も流れていきます。

あり得ないことですが、、操縦席の後ろには乗客としてカブスカウトの一団10名なりが乗ってます。
滑走中の路面のショックと流れる景色・・・ガキンチョどもも盛り上がってはしゃいできました。

ここでラダーやエルロンなどを操作して、滑走中にテストしたりするのですが・・・小さなステアリングを操作しての地上滑走はなかなか難しく、ラダーやエルロンの仕業点検はすっかり忘れました。

コーパイ(副操縦士)は我が家の長女(高3)。
管制塔との交信がないので、お仕事と言えば離陸・着陸時のギアアップ・ダウン(車輪出し入れ)と、フラップ(補助翼)操作のみ。

速度計を読んで、ブイワン(離陸取りやめの限界速度)、ブイツー(ここまで速度が出たら、故障でも何でもいったん離陸しなくちゃダメな速度)、ローテーション(機首引き上げ操作を行う速度)などと声をかけるのですが・・・それは勝手に機械が声を出してくれます。

滑走路上で一旦停止し、スラストレバーを目一杯前に倒して全開で離陸のために滑走します。
ガッタン、、ガッタン、、、けっこう機体が揺れます。

V1、、、、V2、、、、ローテーション、、で操縦桿をそっと引きます。

おぉ、、飛んだ飛んだ! 途中で景色がワープして、いきなり成田上空へ・・・

しかしジェットのくせに高度は低い・・・速度も遅い・・・何か変だと思っていたら・・・

『実は景色はセスナで飛んで撮影したんですよ』と意味深に言う係の人。

ふ〜んそうか、、
とそのときは思っただけで、少々揺れる機体に合わせて操縦桿を操作したり、どっぷりパイロット気分にひたっていました。。

犬吠埼を目指してからまた成田空港に着陸するローカル・フライト、、、しかし、、、やってくれるよシミュレータ(汗) まんまとやられてしまったのでした。。

(最終回へつづく)