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第一回日鍼会大会(1)

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平成17年10月8日(土)〜10日(月)までの3日間、浜松市で第一回社団法人 日本鍼灸師会全国大会が開催されました。

これまでは日本鍼灸師会では、学会として『全国臨床学術大会』、各都道府県師会長の推薦者が参加・研修する『鍼灸臨床研修指導者講習会』、青年部の開催する『全国青年部集会』の3つの大きな行事がありましたが、これを統合して一カ所で・一度に開催する大きな大会となりました。

以上の大会で私が研修をしてきた内容を報告いたします。


写真左から1枚目

眼科学講座 (白内障と緑内障)
 浜松医科大学眼科学教室講師 中神哲司先生


大学病院における白内障と緑内障の診療について、特に白内障の手術についてご講演をして頂きました。

鍼灸の研修会での講演と言うことで、講師の中神先生は眼科診療でもっとも権威のある『日本眼科学会雑誌』から、鍼灸治療の報告のある症例を調べてくださいました。
そのなかで、白内障や緑内障などの症例報告を眼科医という科学者の眼で鋭く分析し、鍼灸(特にハリ)治療は眼の周辺の神経に副交感神経優位な刺激を与え、微細な血行を改善し、病態を改善するのではないかと話してくださいました。

また『古代中国では撥鍼法という鍼の手技があり、これは鍼を直接眼球に刺鍼し、濁った硝子体を破壊して眼球内に落とす一種の手術的な治療ではないのかと思う』との話は非常に興味がありました。



写真左から2枚目

産婦人科学講座 (女性のライフサイクルと疾病)
 浜松医科大学産婦人科医師 和田久恵先生


大学病院・産婦人科外来での日常診療でよく診る疾患、特に子宮筋腫の手術適応例のお話しを中心に、不妊症や逆子まで幅広い範囲でのご講演をして頂きました。

和田先生も、初潮や生理、妊娠や出産、さらに更年期といった女性のライフサイクルを、西洋医学からみたものと古代中国の文献を調べ、対照を行うと言った非常に興味深いご講演を行って頂きました。



写真左から3枚目

スポーツ医学講座 (膝のスポーツ傷害)
 浜松医科大学整形外科医師 高橋正哲先生


スポーツによる運動器系疾患は、鍼灸治療院に来院する患者さんとしては最近増えてきているように思います。
スポーツによる障害も、また予防的な治療も鍼灸治療はたいへん効果があります。

講義では、特に半月板障害の患者さんの関節鏡(内視鏡)所見を使い、様々な障害の解説をして頂きました。