診療日記

お灸の発毛効果

鍼灸は様々な疾患・症状に意外な効果を見せる場合が多々あります。

昨日、変形性膝関節症でしばらく通院している70歳の女性の方が来院しました。

当院での鍼灸治療のほか、この患者さんは膝の痛みがある場所に自分で毎日お灸をしています。

昨日来院したとき、
先生、毎日お灸をしていたら、お灸をしていたところのまわりに黒い毛が生えてきました』 とおっしゃいました。

確認すると、
 写真は膝の全体像です。過去に数度膝の痛みを発症し、ある時は水が溜まったりしましたが、その都度当院で治療しほぼ軽快されています。
 今回は膝の前面の痛みと、膝裏の腫れぼったさを訴えています。
 お灸を行った外膝眼付近に、灸痕を取り囲むように8ミリ〜10ミリ程度の毛が生えています。



その場所を拡大してみます。
デジカメでマクロ撮影しましたが、これで精一杯。


膝のこの場所には本来は毛が生えず、毛根もほとんどないと考えますが、灸痕が残るくらいのお灸の熱により、細胞が変化して生えたのだろうか?と思ったりもします。

あまり多くはありませんが、円形脱毛症を訴えて治療にいらっしゃる方がたまにいらっしゃいます。

そういった患者さんには必ず頭部の毛のない場所に発毛を狙ったお灸を行いますが、ほとんどの症例で良い効果が現れます。(満足する効果が現れるには、週に1回程度の治療で数ヶ月〜1年くらいかかる場合もあります)

『なんで生えるんでしょうね?不思議ですね』
といいながら、患者さんは次回の予約をお取りになり帰りました。

その患者さんの足取りも、数週間前よりはだいぶ軽やかになられたようです。

子供(患者さん)の成長

患者さんは親子三代、治療側は親子二代で治療させて頂いている患家さんがあります。

今日は、三代目の坊ちゃんが夏風邪を引いたらしく、その治療。お母さんはいつもの肩こり腰痛で治療にいらっしゃいました。

待合い室には坊ちゃんの小さい弟、また姉などが待っているのですが、二人ともテンションが高く、大変賑やかな待合い室です。

いつもはこの坊ちゃんも、お母さんの治療が終わるまでの間、ベッドからベッドを飛んで歩いたり、治療室〜待合い室までをバタバタと駆け抜けたりしています。

“路傍の石にも憎まれる”、、年齢で、ほかの患者さんがいようがいまいが、なかなかの悪ガキぶり(^^;;を発揮するのですが、今日は、自分が治療を受けているベッドの上から、待合い室で騒いでいる自分の弟を注意したり・・・。

その兄貴ぶりにびっくりしてしまいました。

(文中、直接的な表現がありますが、これ以上ぴったりな表現がないので、あえて書かせて頂きました)

潰瘍性大腸炎の患者さん

治療院を移転するずっと前に、会津若松市から当院まで潰瘍性大腸炎の治療で通院されていた患者さんがいらっしゃいました。

幸い、10数回の治療で症状が治まりました。
その後も管理的な治療を続けねばならない必要がありましたし、懇意にさせて頂いている会津若松市の保健堂治療院(山内隆一先生)を紹介させて頂き、その後の治療をお願いしました。

山内先生とは学会や研修会、また鍼灸師会の会合などで顔を合わせる機会が多く、ときどきその患者さんの様子などを伺うことができました。

日曜に福島市・コラッセふくしまで、7月に開催される全日本鍼灸学会東北支部集会の打ち合わせで山内先生にお会いまして、『●△さん(患者さん)、(病院にて)大腸カメラで診て、潰瘍がすっかり治ったそうですよ』と報告を頂きました。

治療院を移転してから一度だけ来院され、この患者さんの治療をさせて頂きましたが、その後も紹介先の保健堂治療院に通院され、すっかり健康を取り戻されたようです。

大変嬉しく思います。