福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
あの忌まわしい震災の発生から2週間が経ちました。
地震発生時には、当院には治療中と待っている患者さんが5名、私、助手の添田さん、そして医療器具を卸してくれている(株)カナケンのKさんがいました。
震災からちょうど2週間後の25日金曜日、地震発生時と同じ午後2時46分には同じく数名の患者さんとまたカナケンのKさんが治療室にいました。
あぁ、こんな感じで地震ははじまったなぁ、、などと思い返しながら治療をしていました。
地震発生直後から患者さんの来院は激減。
通院しようにもガソリンはなく、家や家具などの被災の片付けもあって、鍼灸どころではないのでしょう。
それでも一日数人訪れる患者さんは、『今日先生の治療を受けられなかったら、と思うと不安で・・・』と言われる患者さんばかりで、この仕事をしていて本当に良かったと痛感しました。
みなさん遠く安全な所に避難しようにもそれが出来ない事情を持った方たちばかりでした。
この人たちに必要とされている事がとても嬉しく思えました。
原発からの放射能漏れを恐れて遠くに避難された患者さんの中にも、私や助手の添田さんを心配してくださって電話やメールで避難を勧めてくれた方もいらっしゃって、本当に感謝しています。
今一番気がかりなのは原発問題でしょう。
大方で見れば良い方に向かっていると思います。
しかし安全宣言が出るには相当な期間がかかるでしょう。
それでも私は、必要としてくださる方がいらっしゃる限り、この地で出来る限り最高の治療をふるっていきたいと思います。
また遠くに避難された方が帰ってこられたとき、私が避難していて留守では大変失礼です。
帰郷されたらたぜひご来院ください。
当院では避難所生活をされている方に無料治療を行っております。
http://www.sanpei89in.com/diary/diary.cgi?no=830
今年も例年通り大晦日午前中まで診療をして、無事一年の診療を納める事が出来ました。
治療にいらした患者様、また研修会や学会などでお世話になった先生方、大変感謝いたします。
今年はクリスマス直前にあるご夫妻の結婚式にご招待して頂きました。
10代で入籍し、数年経って落ち着いたので結婚式を挙げることにした、と言う事でした。
小雪の舞う式場の中庭から、新郎にエスコートされて入場する花嫁さん、、実に綺麗でした。
若いっていい事だなぁ、としみじみ思う結婚式で、またたくさんの友人に囲まれた新郎と新婦。
年の瀬にこのような温かい結婚式に招待して頂き、また多くの患者様と知り合えた一年は、大変ありがたいものです。
どうぞ来年もまた皆様にとって良い年でありますように。
クリスマスも過ぎ、もう今年もカウントダウン。
『先生も良いお年をお迎えください』と、患者さんにご挨拶されたり。
この仕事に就いてから早いものでもう24年が経ちました。
今日は出勤前に蕎麦を打って、遠いところの、お世話になった先生に蕎麦を送り、帰ってきてから親戚に配る蕎麦をまた打ちました。
今日だけで、朝晩で4キロ、40食を打ったわけですが、まだまだ満足のいくような蕎麦にはほど遠いような・・・。
蕎麦を打ちながら、あの患者さん、今頃元気かな、と、思い出しながら蕎麦を打っていました。