福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
大会二日目も朝から快晴。
別名『バイク日より』とも言います。。
朝9時には会場入りし、学会総会に参加します。
・・が、なんと総会議長に選ばれてしまいました。
宝くじのたぐいは当たったことはありませんが、こういう役には良く当たります(汗)
二日目はジーンズで参加するはずでしたので、スーツのシャツなど用意していなく、、一寸法師ハリ治療院の中沢先生にジャケットを借りました。
袖が少々長かったです(^^;
『女性と鍼灸』でのシンポジウム。
我が福島県からは、郡山市方八丁で『ゆみ治療室』を開業されている樫村先生がシンポジストとして発表されました。(左から三人目)
幼稚園の先生から転職し、開業されてから10年。
開業までは郡山市駅前の、お父様が開設している鍼灸院で修行を積まれました。
発表された樫村先生で実に3代目の鍼灸師となります。
女性ならではの思いやりに溢れた症例を2例発表され、自分の鍼灸師に成り立ての頃を思い出しました。
私にも忘れられない症例はあるし、患者さんがいます。今まで臨床家として一人前に育ててくれたのは、やはり患者さんなのだなぁ・・・としみじみ思いました。
この学会に参加された福島からの先生方との集合写真です。
地元の先生ばかりではなく、東北の旧知の先生方と旧交を温め、勉強もしたし感動もしたすばらしい学会でした。
おまけ・・・
一日目の一般口演発表で、白井先生の時に座長をさせて頂いた写真です。
写真を撮って下さった郡山市・はりきゅう今泉治療院の今泉先生、ありがとうございました。
一般口演発表の後は実技供覧となります。
本県の発表では、生江毅先生(郡山市・生江鍼灸治療院)による『美顔鍼の実際』がありました。
シミ・しわを取り美顔を目指すハリ治療で、治療後にはコラーゲンパックをするとのことです。
美容鍼灸ブームなのか、どこのベッドよりも混んでいました。
説明のため画用紙を持っているのは、座長を委託した今泉先生(郡山市・はりきゅう今泉治療院)で、その左隣が演者の生江先生。
ほか、女性の先生の発表では岩手県鍼灸師会青年部長の藤沼先生(岩手県紫波町・ありす鍼灸治療院)が、長野式治療の実技を披露していました。
失礼ながら、女性でここまで堂々とした発表をされることに頼もしく感じました。
この日は快晴で気温も高く、白井先生と合間に少し抜け出し、ソフトクリームなどを食べました。
有名なお店らしく、店の中は混んでいました。
一日目のプログラムを終えて、お宿に向かいました。
宿泊先は鍼灸師会の先生方と相談し、奥松島の民宿へ。
宿に着くとそこは7人の大部屋・・・
今日の学会の内容から日常の臨床まで、今夜はきっと盛り上がることでしょう。
宿に着いたらすぐ着替えて、別室の樫村先生を誘ってみんなで海岸へ向かいます。
学会なのに・・・なぜか釣竿を持ってきたりする先生もいました?
明日のシンポジウムで発表を控えた樫村先生は、一人離れて体操?ヨガのポーズ?などをしていました。
日ごろ大海原を目の前に潮騒を聞きながら歩くなんてありませんから、、声をかけずに放置プレイしちゃいます。
さまよっていた樫村先生の収穫。
アサリのような貝殻と、なぜかカボチャ。
きれいに洗えば置物に出来そうな感じです。
これがヤシの実でしたら、島崎藤村の世界ですね。
『名も知らぬ 遠き島より流れ寄る 椰子の実一つ・・・』(若い人は知らないでしょうね。。)
・・・って私もこの年代ではありませんが(汗)
釣り糸をたらすも一匹も連れず・・・
それでもご覧のような松島の海に浮かぶ月。
芭蕉の世界でしょうか。
鍼灸師会副会長でこの学会の理事である中沢先生のブログ・水の旅人もあわせてご覧ください。
このあとはお宿に戻り明日の樫村先生の発表の前祝いをして、部屋で深夜まで臨床談義。
だいぶ話に花が咲きました。
(つづく)
9月5(土)、6(日)の二日間にわたって開催された第43回東北鍼灸学会に参加してきました。
その模様を書いていきたいと思います。
会場となった松島温泉一の坊。
写真では一角しか撮影できないほどの巨大な高級温泉ホテルでした。
この日は日がいいらしく、結婚式を挙げられているカップルの姿も数組見かけました。
学会は正午から始まりますが、11時から学会理事会が開催されました。本県からは安斎会長(二本松市・廣進閣鍼灸院)と中沢副会長(郡山市・一寸法師ハリ治療院)、佐藤副会長(矢吹町・あけぼの鍼灸院)が理事として出席しました。
来年この学会は郡山で開催されるので、私はオブザーバーとして出席させて頂きました。
各県の先生の一般口演で、本県からは郡山市の太田整形外科クリニック勤務の白井先生が『骨粗鬆症に対する鍼灸治療の一症例』を発表されました。
腰部脊柱管狭窄症として治療期間中に腰椎圧迫骨折をされた女性の症例で、基礎疾患として骨粗鬆症を持っていたケースでした。
私はこの発表の時、座長をさせて頂きました。
自分の発表ではないのですが、やはり少々緊張します(汗)
ほか各県の先生方の発表で興味深かったのは、山形の奥山千晴先生の『古典を取り入れて治療に生かした不妊症の治療』でした。
体外受精に臨んで採卵を行うもなかなか発育卵胞が出来ず、鍼灸を5ヶ月行うことによってよい卵胞を得られ、その結果体外受精に成功した47歳の症例の発表でした。
治療に異論は全くありませんが、卵巣の予備能から考えると一般的には47歳という年齢は大変難しいケースであったのではないかと考えます。
もう一例興味深かったのは、青森の三戸先生の『三陰交への円皮鍼が月経困難症に与える影響について』です。
月経予定日の7日前から三陰交へ円皮鍼を貼り付ける、というシンプルな治療ながら月経随伴症状についてはMDQ,下腹部痛についてはVASを採用して評価した客観性のある研究でした。
(つづく)