福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
今年で41回を数える東北鍼灸学会(青森大会)に参加して来ました。
その内容を2回に分けていきていきたいと思います。
学会の会場は青森県八戸市。
郡山市から参加する鈴木暢弘先生、いわきから参加される竹村裕先生と道中で落ち合い、八戸行き新幹線『はやて7号』にて一路八戸を目指します。
天気はあいにくの曇り模様。それでも車窓からは栗駒の山々が見えます。
一般症例発表では鈴木先生、私は専門領域研修での発表があり、いわきからの竹村先生は両席の発表について座長をつとめます。
八戸まではまだまだ先があるので、まずは冷たいお飲み物を飲みながら発表の打ち合わせ。
八戸に到着後は、会場である第二ワシントンホテルまでタクシーで行きました。約20年前にバイクのツーリングで立ち寄ったJR八戸駅前は建物・人家もまばらで非常に寂しいところだと感じましたが、着いてみてびっくり。飲食店やホテルの建ち並ぶ整然とした街並みに変わっていました。(八戸市は規模から言えば郡山市と同じくらいの人口30万人の地方都市で、繁華街は『本八戸』駅を中心ににぎわっているようです)
ホテル着後、まずは中華料理でランチ。ここでも座長の竹村先生と打ち合わせ。私がオーダーした『中華定食1200円』には、こんなお見事なデザートが付いていました。杏仁豆腐のパフェといった感じで、パチパチとはぜる花火付き。テーブルに運ばれてきたときには固まりました(汗)
開会式が終わり、第2席目で早くも私の発表となりました。持ち時間は45分と長丁場ですが作ったスライドの枚数は50枚。持ち時間をオーバーしてしまいました。
(鈴木先生の発表ほか、学会全体の内容は後日書きます)
5席の専門領域研修の後は、2席の一般症例発表がありました。
学術プログラムの後は懇親会となるのですが、この日は中学の時の同級生で、現在八戸に在住の八戸太郎さん(もちろん仮名ですので・・・)とホテルの日本食レストランで会食をしました。
当初、八戸太郎さんだけが来るものと思っていたら、なんとご近所さん3人もいらっしゃいまして、大変盛り上がりました。
写真は、八戸太郎さんのご近所さんが『これは旨いよ、食べてみて』と、メニューになかったのですが無理に板長に作ってもらった逸品。ホタテの貝焼きなのですが、味噌と卵黄で和えてあり、味が濃厚でとても美味しかったです。
これもメニューにない『八戸名物・せんべい汁』 遠く福島から来た私のために、わざわざ無理を言って作っていただいたようで・・・ご近所さん、板長さん、ありがとうございました。しかも飲食代はご近所さん持ち・・・ありがたいやら申し訳ないやら。
それにしても、隣近所に住んでいると言うだけでこんなに濃厚なおつきあいができるとは・・・恐るべし青森県八戸市。
明けて翌日、17日は、午前中は筑波技術大学保健学科教授である形井秀一先生(鍼灸学専攻)の産婦人科の鍼灸治療の講義がありました。
(これも内容が膨大なため、後日書きたいと思います)
実りある学会を終え、八戸からまた新幹線に乗りますが、時間があるので駅前の海鮮料理屋でランチをとります。写真はわかりにくいですがホヤです。生け簀で活きていた活きの良いもので、違和感なく?私も2切れ食べてみました。
一緒に食べたランチのお寿司。
八戸発13時20分のはやて82号(臨時)。八戸駅はまだ真新しい建物で、大変清潔な感じです。
青森県というと果てしなく遠いというイメージがありますが、この時間に新幹線に乗れば、5時前には自宅に着いてしまいます。
学術プログラム、学会全体の内容は後日改めて書きたいと思います。
10月8,9と東京の王子で開催された第二回日本鍼灸師大会へ参加してきました。
従来、毎年開催されている臨床学術大会と全国青年部集会を合同開催としたこの大会も、昨年の浜松大会から続いて第2回目。
学術発表あり、著名鍼灸師による実技披露、そのほか市民講座ありの盛りだくさんの内容の大会でした。
この日は風が大変強い日でしたが、そのせいか宇都宮を過ぎたあたりの新幹線の車窓からは、頂上にうっすらと雪をかぶった富士山が見えました。
写真は、会場である王子駅前の北とぴあ13階からの眺望。中央に富士山が見えます。
東京でこのような青空を見るのははじめてかも知れません。
我が日鍼会青年部の企画した経営講座での一枚。今年は新規開業、特に女性鍼灸師の開業をテーマにした講演を企画しました。
講師は2人の女性鍼灸師。どちらも経絡治療を主として行う先生で、印象的にはまるっきり正反対の性格の先生のようでしたが、鍼灸を愛する姿勢は同じだと感じました。
会場はこれから開業を目指す学生の方たちから、すでに開業している先生まで、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。
夕方は懇親会でしたが、郡山から参加された一寸法師ハリ治療院の中沢先生と、王子駅前のダイニングでカクテルを数杯飲み散会。
たまには東京に出るのもいいものです。
平成17年10月8日(土)〜10日(月)までの3日間、浜松市で第一回社団法人 日本鍼灸師会全国大会が開催されました。
これまでは日本鍼灸師会では、学会として『全国臨床学術大会』、各都道府県師会長の推薦者が参加・研修する『鍼灸臨床研修指導者講習会』、青年部の開催する『全国青年部集会』の3つの大きな行事がありましたが、これを統合して一カ所で・一度に開催する大きな大会となりました。
以上の大会で私が研修をしてきた内容を報告いたします。
写真左から1枚目
眼科学講座 (白内障と緑内障)
浜松医科大学眼科学教室講師 中神哲司先生
大学病院における白内障と緑内障の診療について、特に白内障の手術についてご講演をして頂きました。
鍼灸の研修会での講演と言うことで、講師の中神先生は眼科診療でもっとも権威のある『日本眼科学会雑誌』から、鍼灸治療の報告のある症例を調べてくださいました。
そのなかで、白内障や緑内障などの症例報告を眼科医という科学者の眼で鋭く分析し、鍼灸(特にハリ)治療は眼の周辺の神経に副交感神経優位な刺激を与え、微細な血行を改善し、病態を改善するのではないかと話してくださいました。
また『古代中国では撥鍼法という鍼の手技があり、これは鍼を直接眼球に刺鍼し、濁った硝子体を破壊して眼球内に落とす一種の手術的な治療ではないのかと思う』との話は非常に興味がありました。
写真左から2枚目
産婦人科学講座 (女性のライフサイクルと疾病)
浜松医科大学産婦人科医師 和田久恵先生
大学病院・産婦人科外来での日常診療でよく診る疾患、特に子宮筋腫の手術適応例のお話しを中心に、不妊症や逆子まで幅広い範囲でのご講演をして頂きました。
和田先生も、初潮や生理、妊娠や出産、さらに更年期といった女性のライフサイクルを、西洋医学からみたものと古代中国の文献を調べ、対照を行うと言った非常に興味深いご講演を行って頂きました。
写真左から3枚目
スポーツ医学講座 (膝のスポーツ傷害)
浜松医科大学整形外科医師 高橋正哲先生
スポーツによる運動器系疾患は、鍼灸治療院に来院する患者さんとしては最近増えてきているように思います。
スポーツによる障害も、また予防的な治療も鍼灸治療はたいへん効果があります。
講義では、特に半月板障害の患者さんの関節鏡(内視鏡)所見を使い、様々な障害の解説をして頂きました。