福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
雨の続いた中に、ぽっかりと晴れた5月某日の日曜日は日本鍼灸師会の委員会で東京・大塚に行きました。
上野で新幹線を降り、山手線で東京に向かいます。
もう何度、会議や委員会で東京に来ただろうか・・・などと、いつも大塚駅の改札を通ると思います。
委員会のメンバーは総勢で13名。九州・熊本から北海道・札幌からの出席もあります。福島(特に白河)などは近い方です。
遠方からの参加は前の日から来ていて前泊。私なんかは9時発の新幹線でのんびり来て、夕方の新幹線で帰れば夕食の時間には帰れますから・・・。
委員会のメンバーでもあり、不妊の鍼灸治療で有名なアキュラ鍼灸接骨院の徐 大兼先生が『不妊に関する本ですが、今度出版させて頂きました』と、一冊の真新しい本を見させてくれました。
会議の合間、上梓された本を手にとってじっくり見させて頂きました。
『カラダを温めれば不妊は治る!』
インデックス・コミュニケーションズ刊 1400円+税
アキュラ鍼灸接骨院院長 徐 大兼 著
ISBN978-4-7573-0529-8
アマゾンでも買えます。
不妊治療、生殖医療というと、FSH,E2,AIH,エストロゲン、・・・などと難しい言葉が並びます。
不妊症に悩む女性は、病院や鍼灸院での治療をしこういった難解な医療用語をよく理解され、ご自身のお体の状態を冷静に見ようと言う姿勢が良く見受けられます。
これはとても前向きですばらしいことだとは思うのですが、もっと根源的な、体のあり方が見失われつつあるようにも感じます。
徐先生の書かれたこの本は、冷えとストレス、また生殖のためだけの行為とされつつあるセックスを、東洋医学からみた立場で見直すべく、平易に書かれています。
光栄なことに、徐先生は当院との相互リンクを申し出てくださいました。
よろしかったら徐先生のサイトもご高覧ください。
アキュラ鍼灸接骨院(東京・渋谷)
→ http://www.acuraclinic.com/
久しぶりに不妊症について書いてみます。
今日(2月17日)は日本鍼灸師会・青年部の委員会で東京に行ってきました。
毎度、山手線・大塚駅近くの鍼灸師会会館で委員会を行いますが、この日は会議室の空きがなく渋谷の『アキュラ鍼灸接骨院 http://www.acuraclinic.com/』さんで委員会を開催しました。
アキュラ鍼灸接骨院の徐 大兼院長は、日本不妊カウンセリング学会の認定カウンセラーでもあり、不妊症に対する鍼灸治療の実績はたいへんなものです。
ついつい鍼灸師会の会議も忘れ、話は不妊症の話に脱線してしまいます。
会議のつもりで行った東京ですが、経験の豊富な徐先生との会話でいろいろ勉強させて頂きました。
帰宅後徐先生からメールがあり、つい最近のニュースでこんなものがあるよ、とお知らせ頂きました。
『鍼(はり)治療で体外受精の成功率がアップ』
http://www.yakuji.co.jp/entry5803.html
以前にはドイツでの研究結果が良く引用されていたのですが、最近の研究結果として大変貴重なものと言えるでしょう。
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クリックで表が現れます。
当院での不妊症に対する治療成績(平成17年7月1日〜18年6月末)をホームページで掲示いたしました。
(着床障害、不育症なども含む)
ブログに不妊のカテゴリーがあるので、もっと多くの不妊の患者さんが来ているのだろう、と思われる方も多いと思いますが、実際はこのようなものです。
また、鍼灸治療を行われる方には、たとえば長く不妊治療を続けられ最近は排卵しなくなってきたとか、そういった非常に難しい患者さんが多くいらっしゃいます。
そういった患者さんが多くいらっしゃるなかで、当院ではどのような方向で治療を行うかと常々迷います。
高度生殖医療である体外受精や、人工授精を中止して鍼灸を勧めるとか、鍼灸はそういった医療技術に代わるものではないと考えます。
むしろ、難しい不妊の患者さんであれば、薬や体外受精、人工授精の結果を出やすくする、効きやすくする体にしてあげるとか、そういった副次的な効果にこそ目的があるのではないか?と思います。
体外受精や人工授精を行っても良い結果が出ないなどは、たとえば子宮の状態が良くなかったり、体に冷えがあったり、そういったことが原因で子宮内膜の状態が良くなかったりとか・・・、そういう根本を改善するのが鍼灸ではないかと考えます。
人工授精を何回行っても良い結果が出ない患者さんには、次のように言うことが多いです。
『あなたは、干して取り込んだふかふかの布団と、1週間も敷きっぱなしの煎餅布団と、どちらが寝心地がいいと感じますか?』
布団と子宮内膜を同列に話すのも乱暴ですが、鍼灸はこのように妊娠しやすい環境を作ったりすることが得意なのではないか?と考えています。