No.124の記事

心療内科領域の鍼灸

今日もだいぶ残暑が厳しく、外に昼食を摂りに行ったら汗だくで帰ってきました。

今日は帰りに往診があるのですが、例の平屋の隠居に住む寒がりのおばあさん。。今から腹をくくっております。

鍼灸というと、まず腰痛や肩こりと言った運動器疾患の患者さんが多くいらっしゃるイメージがあると思います。
事実、腰痛を訴えていらっしゃる患者さんは圧倒的に多く、ついで肩こりや膝痛、まためまいや頭痛など、そういった患者さんが多いようです。

腰痛は、ほとんどの方が加齢をベースにした変形性腰椎症や腰椎すべり症、また一定の距離を歩くことによって症状が発現する(間歇性跛行)脊柱管狭窄症などが多いようです。

ついで多い肩こり周辺の疾患には、肩こりのよる頭痛(緊張性頭痛)や、腕のシビレ感や痛みを主訴とする頸椎症(頚椎性神経根症)や、胸郭出口症候群を含む頚肩腕症候群(実際は原因不明なものを頚肩腕症候群といいます)などの患者さんがよくいらっしゃいます。

肩こりは実に多彩な症状を伴うことも多く、高齢にあってはめまいやふらつき、また全年齢的には、頭痛や吐き気、歯肉の腫れ・痛み、などを伴うことがあります。

うつ病やパニック障害など、神経内科領域の病気で鍼灸に来院する患者さんも多くいらっしゃいますが、その多くに首の肩の凝りなどを良く見つけます。

肩こりとこれらの神経内科領域の病気には、何らかの関係があるものと考えますが、当院では特に首の凝りなどを見つけながら鍼灸を行っており、病院での治療と並行して行い数ヶ月くらい経つと、見違えるほど改善する場合があります。

専門医ではありませんから詳細には言えませんが、神経内科的な疾患の多くは患者さん自身の気質的な性格などがベースになり、そこに仕事や生活上などのストレスが入り込み、症状が発生します。

肩こりも、肩が凝るような肉体的負担(細かい仕事など)だけで肩が凝るわけでもなく、患者さんのお話を伺っていると、たとえば対人的なストレスを常に感じているとか、うつ病やパニック障害と言った疾患と紙一重で耐えていらっしゃる様子を窺い知ることがあります。

うつ病やパニック障害になってしまったら、鍼灸治療も一つの治療としておすすめいたします。