福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
10月11日(土)は診療をお休みさせて頂き、翌12日(日)と両日開催される第4回日鍼会全国大会に参加してきました。
前日、鍼灸師会副会長の中沢先生に同じ新幹線で行きませんか?とメールすると、学会の理事会があるので1本早い新幹線で行かなければならないと返事がありました。
朝早くから本当にお疲れ様でした。
さて、
浜松、東京、大阪と開催されてきた日鍼会大会ですが、今年はみちのく・仙台での開催となります。
東北の鍼灸師としては参加は当然です。
何しろこの大会は、日本鍼灸師会第8回臨床学術大会、第45回日青全国集会、第42回東北鍼灸学会を兼ねた学会なのです。
開会式直後の教育講演では司会兼座長を仰せつかっておりまして、身の引き締まる思いで座長席につきました。
講師は福島大学共生理工学類教授の小山純正先生で、演題は『鍼刺激と睡眠・排尿』でした。
講師の小山先生は出身の東京大学から理学博士の学位を授与されたあと、大阪バイオサイエンス研究所研究員、福島医科大学助手・講師・助教授という経歴を持ち、2004年から福島大学の教授になられました。
生理学者として日本睡眠学会の評議員を務められ、日本生理学学会、日本神経科学学会、国際睡眠学会、北米神経科学学会に所属され、現在までの研究歴は29年になられます。
小山先生の研究分野は、主に睡眠に関する体内のシステムで、睡眠・脳幹・視床下部・アセチルコリン・オレキシン・セロトニン・レム睡眠・夢・脳波・GABAと言ったキーワードで表現できます。
このような国内外一流の生理学者がハリによる睡眠のシステムを研究しているというのも大変な驚きです。
ぜひこの大会でご講演をお願いしたいとご連絡を差し上げたら、2つ返事でご快諾頂けました。
立ち見がでるほどの会場内。
あまりの熱気で?、プロジェクタがダウンして10分も時間を押してしまい、小山先生には大変ご迷惑をおかけいたしました。
ご講演後に質疑応答があるのですが、このような基礎医学分野で鍼灸師が質問の挙手をできるだろうか?と多少心配になりましたが、無用な心配でした。
仙髄にハリ刺激を与えるほか、間使や崑崙といった経穴もスライドに表れ、先生のご研究の深さを痛感しました。
(つづく)