福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
日記に正月から大穴を空けております(汗)
私が所属している鍼灸師会では、毎年、(財)東洋療法研修試験財団の生涯研修会を実施しています。
単年度で25単位(1単位45分、学会参加5単位を含む)と、年間50数回ある日曜日のうちけっこうな日数を占めてしまいます。
生身の人間に治療行為を行って、お金を頂いているのですから、これは当たり前なわけですが・・・
さらに今年から2年間に渡って、日本鍼灸師会の実施している第4回専門領域研修制度(鍼灸安全リスクマネジメント)を行う事になりました。
この研修は、安全な治療を提供するために必要な衛生・感染症対策、安全な治療手技、医療人としての理念を深く学びましょう、と言うものです。
認定に必要な単位は、受講者の過去の研修歴から最小50単位〜最大で150単位となります。
ちなみに私は最小の50単位ですみます。
わりあい古くから鍼灸師会に入会していて、ごく普通に研修を受けておられた先生方の多くは50単位の取得で良いようです。
私は鍼灸師(正確には“はり師・きゅう師”)免許を取ったのは昭和62年でした。昭和というのはもう大昔の感がありますね。
そのころは、現在の他の医療免許(医師・看護師など)は厚生労働大臣から交付されるものでしたが、鍼灸師免許は都道府県知事から交付されるものでした。准看護師免許と同じだった訳です。
現在の鍼灸学校学生が学ぶカリキュラムは、私たちが学んだものとはとうてい比べることも出来ないくらい膨大なものです。
大昔に教育を受けた先生方に対して、このような高度なカリキュラムを追加で受けて頂く厚生大臣指定講習会が国の監督の下、平成2〜3年に行われました
ほとんどの日曜を費やした半年間。
あの当時、受講した先生も多かったのですが、受講しなかった先生も相当多かったと覚えています。
『受けて何のメリットがあるのか?』と、受けなかった先生方は言っておられたようです。
このとき受けなかったらどうなっていたか?
今回50単位ですむ講習が、150単位になっていたことでしょう。
2年で150単位取得はまず無理ですから、おそらく安全・リスク管理に関わる今回の重大な講習も受けることはないでしょう。
昨年12月には、無免許者による鍼灸の医療事故が大阪でありました。
効く・効かぬよりまず先に鍼灸は安全である必要があります。
鍼灸・医療のリスク管理に関してこの講習を修了すると日本鍼灸師会から認定証を貸与されます。
その後5年間で必須な単位を取得しないと更新できません。
なかなか厳しいのですが、『マル適マーク』取得のため今後二年間はさらにがんばりたいと思います。