No.790の記事

円形脱毛症(アロペシア・多発・長期重症例)の一症例

今年6月下旬から治療を開始した、重症の円形脱毛症の方の経過を書きます。

見込みで好転まで6ヶ月と患者さんには告げていましたが、わずか2ヶ月で好転しまして、患者さんの快諾のもと書きます。

症例:Kさん(29歳男性)、
初診:平成22年6月26日

23歳ごろから円形脱毛症が発症し、6年間の間に皮膚科、綜合病院、東京の専門医を合計五カ所を受診するが全く改善せずすっかり諦めていたが、鍼灸が効くと知り、当院に受診する。

右からの経過写真。ホクロの位置などで患部を同定して見ていくと興味深いでしょう。

ともにH22年6月26日(初診時)〜9月5日(第14回目治療時)




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左からの経過写真。
ともにH22年6月26日(初診時)〜9月5日(第14回目治療時)




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この症例は、頭部の脱毛のほか、眉毛やすね毛、腋毛などのほかの体毛の脱毛もありました。

こういった頭部以外の脱毛状態から、円形脱毛症の分類ではもっとも悪質な汎発性脱毛症であるかと思います。
しかし脈状を見つつ全身調整の本治法を行い、頭部への治療も行うとわずか二ヶ月で頭部の円形脱毛の改善とともに、ほかの体毛の改善が見られました。

眉毛についての改善を見てみます。
平成22年7月26日(治療5回目)〜9月5日(治療14回目)



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初診時の眉毛はほとんどない状態でした。
治療5回目から改善しはじめた状態で撮影を始めました。

一般的に患者さんの年齢が若いほど効果が現れるのが早いですが、当院の症例では多くの場合円形脱毛であれば45歳までは20代の患者さんと比べてそう違いはないようです。

また性差では女性の方が治りが早いようです。
当院では男女とも全禿頭型(全頭型)の完全治癒例も数例あります。

円形脱毛症は鍼灸が大変良く効き、当院では原因にもよりますが治癒を約束できる疾患のうちの一つです。