No.810の記事

不妊・不育症・自宅灸のすすめ

今年初めてのブログ書きとなりました。

今年は雪のない正月をありがたく過ごし、4日から診療をはじめました。

2回流産を繰り返していた方が、里帰りのついでに年明けの治療にいらっしゃいました。

遠方へ嫁いでいて当院への通院ができない方でしたが、
一年前に治療に来た際、指示していたツボへのお灸を真面目に行っていた効果か、おかげさまで現在20週で安定しています、とのことでした。

大きくなってきたお腹を一目見て、私も安堵した次第です。脈もお腹の状態も良く、特に治療の必要はなかったのですが、今度は逆子や出産に備えてツボを取り、デジカメや携帯のカメラでツボの場所を撮っておくようにしました。必要があればその場所にお灸をできるように・・・。

当院へいらっしゃる不妊・不育症の患者さんには、自宅灸をすすめています。

この患者さんは病院で不育症の検査を受けて、すべて陰性であったと言うことでしたが、冷えの症状が強く、基礎体温も全体的に低めの方でした。

お灸をはじめると基礎体温が全体的に上がりはじめ、冷えの症状もだんだんと緩和されてきたと言うことでした。

その後妊娠され、特に問題もなく今に至っている、とのことでした。
妊娠されたとき、お灸は続けて方がいいのか、同じツボでいいのか電話で相談されました。
ツボは三陰交(さんいんこう)を左右に一日おきに行うという簡単なものでしたが、良い効果があったようです。

当院へは子宝を望んで不妊症の方以外にも不育症のかたがいらっしゃいます。
高リン脂質が原因であったり、血液凝固の第12因子の異常であったり、またはっきりとした原因の分からない患者さんもいらっしゃいます。

流産回数も2回から3回の方が一番多いのですが、4回の連続流産経験があっても、鍼灸を行いながら自宅でもお灸を行い、無事出産された患者さんもいらっしゃいます。

嫌な煙も出るし、痕もつく。またうっかりすると火傷で水疱ができたりと、なかなか辛いお灸だったりするのですが、それを厭わず続けられたことが良い効果を生んだのでしょう。