最近の日記

避難所にて

郡山市にある県内最大の避難所である、ビッグパレットふくしまに行ってきました。

先にボランティア治療をされている、鍼灸師会の今泉先生、中沢先生、矢吹先生、遠藤先生たちのお手伝いです。

今泉先生のブログ『昼休みの友』
http://harikyu-ima.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-5f29.html

中沢先生のブログ『水の旅人』
http://samurai-kid.at.webry.info/201103/article_5.html

震災直後から行動を起こし、避難所でのボランティア治療をはじめられた事は素晴らしい行動力だと思います。

気が付くと・・・ビッグパレットふくしまでのボランティア治療のメンバーは、一寸法師ハリ治療院での研修生OBばかりなのです。




県鍼灸師会会長である安齋先生の治療風景。

患者さんに対し言葉も少なめですが、真摯な治療姿勢は治療室でも避難所でも全く変わらないのでしょう。

治療師はこうありたいと思って見ていました。

男性不妊(乏精子症)への鍼灸の効果

震災前にデータをまとめていて、いずれブログで紹介しようと思っていた乏精子症による男性不妊の患者さんに対しての鍼灸治療の1症例を紹介致します。

無精子症などは鍼灸の出る幕はないと思われますが、精子数が少ない、運動率が悪いなどと言った男性不妊には鍼灸は良い効果があります。

しかし実際に得られた効果について精子のデータ像を提示した症例はあまり無いように思います。

当院で平成22年11月末より23年1月末まで治療を行い、良好な結果が得られたデータについて、患者様のご快諾を頂けましたのでご紹介させて頂きます。




(詳細は上の画像をクリックしてご覧ください)

精子濃度の変化(正常は1500万/ml以上)
 820万/ml〜5,500万/ml → 10,750万/ml

運動率の変化(正常は40%以上)
 38%〜50% → 80.2%


独自の鍼灸治療を週に1回約3ヶ月(70日・12回)行うことにより、上記の改善を得ています。

ただし奇形率に変化はなく、このまま治療を継続しても変化はないのではないかと思われましたが、運動精子数の著明な増加は、正常精子数も増加していると考えられ、妊娠率は大きく向上していると思われます。

不妊症は多かれ少なかれ、男性因子の関与が常に感じられます。夫婦揃っての治療を受けられるカップルに妊娠される方が多いような印象がありましたが、やはり鍼灸は乏精子症などの男性不妊には大変良い効果があるようです。
 
 
 




当院では避難所生活をされている方に無料治療を行っております。
http://www.sanpei89in.com/diary/diary.cgi?no=830

震災から2週間が過ぎて

あの忌まわしい震災の発生から2週間が経ちました。

地震発生時には、当院には治療中と待っている患者さんが5名、私、助手の添田さん、そして医療器具を卸してくれている(株)カナケンのKさんがいました。

震災からちょうど2週間後の25日金曜日、地震発生時と同じ午後2時46分には同じく数名の患者さんとまたカナケンのKさんが治療室にいました。

あぁ、こんな感じで地震ははじまったなぁ、、などと思い返しながら治療をしていました。

地震発生直後から患者さんの来院は激減。
通院しようにもガソリンはなく、家や家具などの被災の片付けもあって、鍼灸どころではないのでしょう。

それでも一日数人訪れる患者さんは、『今日先生の治療を受けられなかったら、と思うと不安で・・・』と言われる患者さんばかりで、この仕事をしていて本当に良かったと痛感しました。

みなさん遠く安全な所に避難しようにもそれが出来ない事情を持った方たちばかりでした。
この人たちに必要とされている事がとても嬉しく思えました。

原発からの放射能漏れを恐れて遠くに避難された患者さんの中にも、私や助手の添田さんを心配してくださって電話やメールで避難を勧めてくれた方もいらっしゃって、本当に感謝しています。

今一番気がかりなのは原発問題でしょう。
大方で見れば良い方に向かっていると思います。
しかし安全宣言が出るには相当な期間がかかるでしょう。

それでも私は、必要としてくださる方がいらっしゃる限り、この地で出来る限り最高の治療をふるっていきたいと思います。

また遠くに避難された方が帰ってこられたとき、私が避難していて留守では大変失礼です。
帰郷されたらたぜひご来院ください。




当院では避難所生活をされている方に無料治療を行っております。
http://www.sanpei89in.com/diary/diary.cgi?no=830