福島県白河市の鍼灸院、日常の鍼灸治療の診療日記や、学会参加記、趣味の日記
昨日11月16日(日)は、福島駅伝の日、、そして所属している全日本鍼灸学会の地元の研修会でした。
内容は、
福島県鍼灸師会活動報告(ブログ)
と、鍼灸師会副会長の中沢先生のブログを合わせてごらん頂くとよいと思います。
福島県内には県立盲学校、国際メディカルテクノロジー専門学校(以降、アイメディカルと略)、福島医療専門学校(以降、福島医療と略)と、3つの鍼灸師の免許を目指せる学校があります。
県立盲学校以外は新設の学校です。
ちなみに、私の母親は福島盲学校を卒業してマッサージの免許を持っていました(過去形なのは故人のため)。
この日の研修会は、社団法人 全日本鍼灸学会の下部組織の東北支部、さらに下部組織の福島地区の研修会。
アイメディカルさん、福島医療さんが新設されたとき、『せっかくだから年に1回は合同の勉強会を開催しては?』と発案されたのは、現在の東北支部長である武藤先生(県立盲学校教頭)でした。
他県でもこういった鍼灸学校同志の交流は非常に珍しいとのことで、武藤先生の発案は画期的であったと思います。
鍼灸学校同志の学術交流は東洋療法学校協会の年に一回の学会があります。
私も鍼灸学校学生の時に参加したことがありますが、鍼灸師の息子のくせに何も分からず、ただぼんやりと発表を聞いていた覚えがあります。当時は郵便貯金ホールとか、大きくて、たくさん参加者がいて、・・・鍼灸界の右も左も分からぬ分際には華やか以外何も印象のない学会でした。
あれから20ン年・・・
今こうして可愛いくもたくましい後輩たちのを見ると、昔日の自分の姿と重ねてうなだれることしきりです。
高い志を持った学生がやがて立派な鍼灸師となったとき、この道を歩んで後悔はなかった、と感じる社会を作り上げることが私たち業界人の責務だと感じます。
秋も深まって来たある日の午後、社協の方が赤い羽根の募金を集めに来てくださいました。
毎年残りも一ヶ月少々となる時期に、赤い羽根共同募金のポスターを持って来てくださいます。
いつもご苦労様です。
このポスターを見ると、今年ももうちょっとで終わりだと実感します。
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私が所属する鍼灸師会では今年度から財団法人東洋療法研修試験財団の認定する生涯研修会を毎年開催することになりました。
年間で25単位の研修を履修すると、上記の財団から修了証が交付されるもので、地方にいて毎年この修了証を頂くことは非常に難しいものです。
休日を一日くらい勉強のために費やすことはたやすいことです。勉強する心構えがあればいいのですから。
しかし、所属する団体(鍼灸師会など)が上記財団から認定された研修会を十分な単位で準備することが大変な事なのです。意欲があっても受け皿がなければどうにもなりません。
我が鍼灸師会では会員のレベルアップのため、全日本鍼灸学会東北支部(特に福島地区)の協力も得ながら今年度から毎年生涯研修会を実施できる事となりました。
この生涯研修会の単位は先に仙台で開催された学会を含め、今年(20年)だけでも11月に全日本鍼灸学会東北支部福島地区の研修会、また12月には鍼灸師会の冬季学術講習会で取得することとなります。
11月には、県内3校の鍼灸学校(鍼灸科・盲学校を含んで)の研究発表や、川嶋和義先生のご講演が2つ。(実技を含めた非常に貴重な内容のようです)
12月の冬季講習会は、県立福島医大・整形外科の紺野先生による腰部脊柱管狭窄症のご講演、鍼灸師会副会長・中沢先生の開業鍼灸師向け危機管理のご講演、安齋会長による不適応疾患の除外(特に学生や開業間もない先生への道しるべになるような内容をお願いしてあります)など、生涯研修会の単位取得は別として、非常に内容の濃い講習会となりそうです。
私が所属する鍼灸師会では年に一回、医大整形外科から菊地学長が教授であったころから講師(教授・準教授の先生)を派遣して頂ける事になっています。
これまでには、
・菊地臣一教授による、
『頚椎損傷と腰痛治療に対する新しい流れ −Evidence-based medicineの概念から−』
・矢吹省司準教授による、
『頸椎疾患による神経障害と内視鏡視下手術』
についてご講演を頂きました。
菊地先生は国際腰椎学会の会長もつとめられたこともあり、菊地先生率いる医大整形外科は脊椎疾患では国際的に名の通ったチームでもあります。
矢吹先生は世界で初めて頸椎の内視鏡手術に成功された先生で、その術中の動画も拝見できて大変貴重なご講演となりました。
来る12月には、紺野慎一準教授による、
『腰部脊柱管狭窄症について』と題したご講演があります。
腰下肢症状を訴える患者さんには、相当な割合で腰部脊柱管狭窄症が隠れています。
その診断を容易にする診断サポートツールの活用についてもご講演では触れられるとのことで、きっと当院を含め一般的な開業鍼灸院では術者のみならず患者さんのために役立つ内容となるでしょう。
鍼灸師会では県民の皆さんに安全で質の高い鍼灸医療を提供できるよう、会員に対してレベルの高い講習会を定期的に開催しております。ときどきでけっこうですからご覧ください。
【福島県鍼灸師会活動報告】
http://fukushima.harikyu.or.jp/blog/diary.cgi
我が鍼灸師会では年に数回の理事会を開催しています。
毎度のように理事会の前日の土曜日は、郡山市のみずほ旅館にて、翌日理事会参加のエライ先生方のうち有志でお勉強会を開催しております。
日常臨床での治った話や治らなかった話・・・また思い出に残る症例を出し合って、なごやかな酒宴の肴にしようというもの。
こんな自然発生的な合宿勉強会が始まってもう何年にもなります。
開業間もなく大変苦戦されている若手の先生に、さりげなく一言ずつアドバイスされるベテランの先生方。
患者さんへのよりよいサービスの向上と、自らの臨床能力を高めるため他人事だと片づけず、耳を傾ける中堅の先生方。
迷える羊も、きっと数年したらふてぶてしい合宿のヌシになることでしょう。
さて・・・
翌日の鍼灸師会理事会です。
理事会ですから、堅苦しい雰囲気かと思いきや・・・
スタバのコーヒーを飲みながら、、これまた和やかに議題が諮られて行きます。
10月11日(土)、12日(日)に仙台市で開催される第4回日鍼会大会で、福島県を代表して須賀川市の武藤先生(武藤鍼灸院 TEL:0248-72-5234 福島県須賀川市牛袋町75-2)が『既往にパニック障害のあった頭痛患者の治療』と題して一般口演発表をされます。
そのリハーサルを理事会で行いました。
発表後に質問があれば、SSRI薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)にまで回答が及ぶという、心療内科領域の患者を多数扱う武藤先生ならではの大変レベルの高い発表でした。